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訪問診療に必要な診療科①

  • eternalclinic
  • 7 日前
  • 読了時間: 7分

みなさんこんにちは。毎回見ていただきありがとうございます。あまり見ている人はいないと思いますが、いるだろうと勝手に思っているこのブログのファン(笑)のためにできる限り毎週更新していきたいと思っています。今回更新が遅くなり申し訳ありません。朝から夕方まで緩和ケア研修会に参加していました。訪問診療クリニックとしては加算の要件にもなっており院長先生や常勤の先生をはじめ多くの方がその研修を受けております。パソコンなどで学ぶe-learninngを受けて1日だけ集合研修があります。集合研修は座学というよりロールプレイやグループワーク中心で、医師や看護師だけでなく管理栄養士さんや作業療法士さんなど多職種の方がいらっしゃいました。その中で実際に癌と12年闘病している患者さんのお話を聴く機会があり、最後にその患者さんに質問するコーナーが設けられました。私もそんな強メンタルではないのであまり質問は積極的にはしないのですが、誰も質問する人がいらっしゃらないので、勇気を出してあの質問を聞いてみました!


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Q:もしあなたが治療法がない数か月しか生きられない病気にかかったとします。どちらの先生の治療を望みますか?


・A先生:すごく優しくて気持ちも汲んでくれるけど治せない先生


・B先生:診察に来るたびに舌打ちされて何で来たんだ帰れと言われるけど、その病気を完全に治すことができる知識や技術をもっている先生

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なんやこの質問(関西訛りが汗)って思われた方、前回のブログ訪問診療は甘い世界?②を読んでいませんね(笑)よければ戻って読んでみてください。


その方は今まで、話をよく聞いてくれなったり嫌そうにされたりしたお医者さんに何回も嫌な思いをさせられたと言っておりました。そんな経験をされた患者様でも


・B先生:診察に来るたびに舌打ちされて何で来たんだ帰れと言われるけど、その病気を完全に治すことができる知識や技術をもっている先生


を選ぶとお答えになりました!


長くなりましたがここからが今日のテーマですといいたいですが(まだ本題に入らんのかい、そんな焦らしいらんねん(怒))、その前に似たような質問で

在宅医療・訪問診療をやる上でどの診療科が向いていますか?という質問を研修医や医学生またこれから訪問診療をやろうとしている医師の方から質問されることがあります。


結論から言うと、どの診療科でもよいと思います。確かに内科系の診療科の先生は入りやすいとは思いますが、在宅医療・訪問診療は本当に総合診療を越えた多種様々な患者様がいますので在宅医療・訪問診療の世界に入っていかに多くの勉強をするかで変わると思うからです。

例えば同じ内科系でも消化器内科専門医の先生がリウマチ疾患に精通しているかというと果たしてどうでしょうか?逆に皮膚科の先生で精通されている先生もいらっしゃいます。

医療は日進月歩のため逆にリウマチが専門の膠原病内科の先生でも勉強しなくなればステロイドのみを長期間投与して疼痛コントロールのみされている先生になりそのような方も実際いらっしゃいました。もちろん後述する生物学的製剤の導入が在宅では難しいなどもありますが汗。

最近の皮膚科は生物学的製剤なしには語れないぐらいになっています。アトピー性皮膚炎がデュピルマブで良くなった患者さんを多数見ておりその方たちはみんな魔法の薬というほどです。そしてリウマチも基本治療のMTX(メトトレキサート)で効果が不十分な方は生物学的製剤を使用するのがスタンダードで相通じるものがあるかもしれません。皮膚科領域でもそうですがTNF阻害薬やIL阻害薬などの生物学的製剤からJAK阻害薬にシフトしたりまたJAK阻害薬の副作用で少しブームが落ち着いたりなど少し勉強を疎かにすればすぐ時代の流れに取り残されてしまいます。

そのため冒頭で述べたように訪問診療をやる上でどの診療科がよいというのなく、内科系など訪問診療をやる上で入りやすい診療科はありますが、どの診療科の先生でもその後自分の専門の診療科はもちろん、まったくかけ離れた診療科の疾患に対してどのように取り組むかが非常に重要なことです。


では、ようやく本題です。

訪問診療に必要な診療科はなんですか?

もちろん、圧倒的に内科全般です。それはみなさん当たり前やって思います。

ではそれ以外に必須な2つの科があります。それは


①精神科


②皮膚科(→次回)


です。

まぁ訪問診療に携わっているケアマネジャーさんや看護師さんも納得していただけるのではないかと思います。



①精神科

認知機能が低下した方は、BPSD認知症に伴う行動・心理症状:昔は周辺症状と言っていたが介護者にとって内容はとても周辺と呼べるものではなく名前がかわりました)など様々な精神症状が現れることが多いからです。例えば重度の認知症の方がいて大声を毎日出して興奮しているからなんとかしてほしいとご家族や施設職員の方から相談があったときに『精神科にいってください』ということもできますが、連れていくのは大変な上に精神科は予約が取りにくいことも多いです(特に春先など環境が変わる時期は)。またそういう方は非常に多いのでその度に精神科受診をお願いしていたら施設の職員の方は疲弊してしまいますし何のための訪問診療と思われてしまいます。


また鎮静薬といえばクエチアピンやリスペリドンの一辺倒が多く、BPSDにエビデンスがあり安全性も高いアリピプラゾール(適応外使用)やブレクスピプラゾール(アルツハイマー型認知症のみ)などを使用する訪問診療医は少ないです。精神科の先生だと逆にクエチアピンやリスペリドンは少なめです。


高齢者の方は睡眠が浅い(睡眠は4段階に分類され、一番深い睡眠であるN3睡眠は高齢者では減少すると言われている)ため睡眠薬が必要になることが多いです。ただ現在の流れではせん妄リスク増加や依存性などの理由で従来使われてきた商品名ハルシオンやレンドルミンなどのベンゾジアゼピン系は使用しなくなりました。またそれに準ずるマイスリーやアモバンなどのω1選択受容体薬もほとんど見なくなり、ほとんどの高齢者の睡眠薬はオレキシン受容体拮抗薬になってきました。もとはナルコレプシーという過眠症を逆手に取ったもので、みなさんにとっては商品名であるベルソムラ、デエビゴ、最近ではク―ビビック、ボルズィというと分かりやすいかもしれません。これはほとんどの訪問診療医がその傾向にありますが、訪問診療界では猿の一つ覚えみたいにデエビゴ一択が多いです。まぁデエビゴはこの中でも作用時間が長いため効果の持続が重要な高齢者には合っていますし、副作用である”持ち越し”があっても仕事や学校に行くこともないのでさほど問題にならないからです。

悪夢が多い場合はボルズィやク―ビビックなどの短時間に切り替えるなどの知識が必要です。

年配の先生だとベンゾジアゼピン系睡眠薬を出す方はまだ一定数いらっしゃいます。ただ精神科薬は三環系抗うつ薬のように副作用がある程度多い薬でも他の科に比べて残っている傾向があるのは適切な場面では必要になるからです。なのでベンゾジアゼピン系睡眠薬が悪いと言っているわけではなく、漫然と使わず精神科の先生のようにしっかりと適切な場面で使用しないといけないということです。


以上のように不穏や不眠だけでもこれだけの薬の使い分けが必要ですし、認知症の症状なのかせん妄なのかの鑑別など精神科は訪問診療にとってすごく学ばなければいけない診療科なのです。

私も進んで勉強したというより、訪問診療をやる上でどうしても必要だったのである意味やらないと訪問診療やめなくてはぐらい追い込まれて勉強しましたししています。(もちろん精神科の医師でもないのにと思うことはありますよ(泣))


今回もご覧いただきありがとうございました。次回は訪問診療に必要な診療科とは?②と題して皮膚科のお話をします。これは私も色々苦労しましたが、師匠である皮膚科専門医S先生との出会いや最初に褥瘡にイソジンシュガーパスタ軟膏やかゆみに保湿剤とステロイドのミックス軟膏を処方して滅茶苦茶怒られた話など盛りだくさんですので次回も興味があれば見てください!気温変化による体調不良に気をつけてください。ではサラバ油!


Thank you for taking the time out to read blog articles.


The weather and temperature will fluctuate a lot from now on,

so please take care of yourself not to get sick.


  

 See ya!




 
 
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